中山 日本の山林や水源地を中国が盛んに購入しているそうですが、何が狙いなのでしょう。国内資源の保護のための対策や法律が整備されていないのではありませんか。

西村 今の日本は真空状態にあって、その中に中国人が“イナゴ”のように入ってきている。これを規制しなければなりません。

地球上で一番警戒を要するのは中国人です。彼らは「嘘に騙される方が悪くて、嘘をつく方は悪くない」とか「他人の物は自分の物」なんて思い込んでいる。

水や山林の買い占めに関しても、チベットや新疆ウイグル自治区に対する弾圧と同じように「日本は自分の物になる」という前提で来ているのでしょう。

そもそも日本の無防備状態は、菅(直人)政権の時から始まりました。政府は中国人向け観光ビザの発給条件を、年収25万元(約325万円)から年収6万元(約78万円)に引き下げましたよね。

年収約80万円の中国人を受け入れ、その中から不法滞在したうえに永住権を得て、生活保護を申請された場合には出すことになるでしょ。そういうアホなことを、菅政権以来ずっとやっているんです。その前の鳩山(由起夫)氏は、文句無しのルーピーでしたが。

今、日本自体が“餌場”になっていて、中国が涎を垂らして来ている状況にあるのです。

中山 中国と言えば、かつて尖閣諸島沖で中国漁船衝突事件が発生した際、当時海上保安官だった一色(正春)氏がネット上に映像を公開しました。あの一件についてはどうお考えですか?

西村 一色氏が取った行動は、我が国の歴史上画期的なことです。戦前、中国は米国内で「日本は悪だ、残虐なことを中国人にしている」と宣伝して、米国世論を反日に誘導した経緯がある。

それと同様のプロパガンダを、また米国のマスコミでやり始めたのです。

これを受けて、ニューヨーク・タイムズでは「尖閣諸島では、貧しく無防備な中国人漁民を日本の軍国主義者が武装船で虐めている」と報じました。こうしたありもしない宣伝によって、また戦前と同じサイクルに入ってはならない・・・。

そんな時に、一色氏が「百聞は一見に如かず」と言わんばかりに事実を世界中に流したのです。

途端に中国はピタリとやめました。中国人の嘘が世界中に発表されたから、やめざるを得なかった。ですから一色氏は、戦前のように東アジアで孤立状態に陥る危機から、我が国を救ったと言ってもいいでしょう。

中山 確かにあの映像がなければ、日本の国境線で起きた事実を誰も知ることはなかったと思います。政府に報告は上がっていたのですか。

西村 海上保安庁から証拠のビデオが上がっていたのに、菅(直人)元首相、前原(誠司)元外務相、仙石(由人)元官房長官らは隠していたんですよ。

つまり、彼らは中国共産党とグルになって日本人を貶めた。世界中から日本が非難されるのを助長していたということです。

中山 以前、民主党幹事長時代の小沢(一郎)氏が同党の議員約140名を含む総勢600名あまりを率いて中国を訪問したことがありましたね。

西村 あの時、中国側からすると「日本が掌中に入った」と思ったでしょう。小沢訪中団が胡錦濤国家主席を拝謁して以来、中国は西太平洋の沖ノ鳥島周辺に艦隊を送り込むようになった。

我々は戦略的要衝として尖閣諸島だけに神経を集中しがちですが、真の意味で日本が崩壊するのは、西太平洋の沖ノ鳥島周辺海域を奪われた時です。

東日本大震災の直後も、海洋国家日本の救援活動は西太平洋沖なくして成り立ちませんでしたよね。

従って、この海域で中国の原子力潜水艦が動き回れるようになったら、日本は本当に飲み込まれてしまう。尖閣諸島を奪われる以上に、西太平洋沖はマズいのです。

中山 「軍事を抜いた政治は楽器を抜いた音楽だ」という言い方もありますが、あまりにも平和ボケしていますよね。

西村 エネルギー面でも2つの問題があります。1つは、もし日本が脱原発して石油火力発電だけに依存したら、それは我が国の生殺与奪権を中国共産党の軍隊に握られたのも同然だということ。

2つ目は、中国の軍事行動を見るに、日本のシーレーンを切断できるということです。

70年前に我が国が日米開戦に踏み切ったのは、ABCD包囲網によってエネルギーを断たれたからでした。今の日本も、当時と同じ状態に追い込まれる可能性は十分にあるのです。